明日を晴らすメント

ハラスメントやいじめを受けているあなたが死ぬ必要は無い

孤独ならもうとっくに始まってる

孤独は幼稚園の頃から始まっていた。記憶に残っているのは、「一緒に遊ぼう」と言ってかけ出していくグループを形成した子供達の後ろ姿だった。少なくとも声をかけられた記憶は無い。かけるとしても自分からだった。

似たもの同士で友達や恋人になる、とよく言われるが5歳にも満たない頃から私達人間は同類を嗅ぎ分ける能力に非常に長けているとしみじみ思う。

親の転勤で小学校にあがるのと同時に転校したが、地方独特の閉鎖的な雰囲気に包まれたその集落は、子供達もまた、保守的であった。転校生はほぼ皆無に等しく、私を見る目は厳しかった。

私には、入学当初から犬猿の中であるA子がいた。A子はずる賢く、声が大きいので皆のボスのような存在だった。A子と私は毎日のように教室で大喧嘩していた。これが2年間も続いたが、教師達は何の手も打たなかった。ある日、数名で長縄をしていると、後から入ってきたA子が私の前にいた女の子に「いれて」と言って私の前に入った。(つまり私の前に並んでいる女の子の後ろに入った)「せめて入るなら私の前では無く、私の前にいる女の子の前だろう」と抗議すると、その2人はぐるぐると順番を入れ替えてこちらを見て、「これで文句ないでしょ」とニヤニヤしながら言った。

自分で書いていても思うだが、大人になるとこんなことは大した話では無いのかもしれない。大人になるとぞっとする意地悪や陥れなどザラにある。こんな内容は大したものではない。ただ、どうして喧嘩しているわけでもないのに、何故こんな意地悪をされるのだろうか、A子も、この前に並んでいる子も。理解が追いつかなかった。

その学校には1年生から3年生を過ごしたが、思い出すのは、やられているシマウマを犠牲にして、自分の居場所を守ろうとしている子供達の面影ばかりだ。先生は、何もしてくれないし、何も見てなかった。